相続税は、すべての方にかかるわけではありません。基準となるのが基礎控除です。
計算式は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。
例えば、配偶者と子2人の計3人が相続人の場合、
3,000万円+600万円×3人=4,800万円
となり、遺産総額が4,800万円以下であれば相続税はかかりません。
相続税の計算は、まず財産の総額を把握することから始まります。対象となるのは預貯金や不動産だけでなく、贈与財産(2024年以降は段階的に7年以内へ延長)も含まれます。
例えば、
・預貯金:3,000万円
・不動産:4,000万円
・生前贈与:500万円
合計:7,500万円
ここから、
・借入金:1,000万円
・葬儀費用:200万円
を差し引くと、正味の財産は6,300万円となります。
次に、正味の財産から基礎控除を差し引きます。
先ほどの例では、
6,300万円-4,800万円=1,500万円
この1,500万円が「課税遺産総額」となり、ここに対して相続税が計算されます。
相続税のポイントは、実際の分け方ではなく「法定相続分」で一度分けて計算する点です。
今回のケース(配偶者1/2、子2人1/2×1/2=1/4)では、
・配偶者:750万円
・子①:375万円
・子②:375万円
それぞれに税率をかけます(取得金額1,000万円以下の場合は税率10%)、
・配偶者:75万円
・子①:37.5万円
・子②:37.5万円
合計150万円が「相続税の総額」となります。
次に、この総額150万円を実際に取得した割合で分け直します。
仮に、
・配偶者:4,000万円取得(約63%)
・子2人:各1,150万円取得(各約18.5%)
とすると、
・配偶者:約94.5万円
・子①:約27.7万円
・子②:約27.7万円
が最終的な税額となります。
国税庁「相続税の計算」
配偶者には「配偶者の税額軽減」があり、
・1億6,000万円まで
または
・法定相続分まで
のいずれか多い金額までは相続税がかかりません。
上記の例では、配偶者の取得額4,000万円は範囲内のため、配偶者の相続税は0円になります。
なお、適用には遺産分割が確定していること、申告をすることが必要です。
国税庁「配偶者の税額の軽減」
未成年の相続人には、
「(18歳-年齢)×10万円」
の控除があります。
例えば15歳の場合、
(18-15)×10万円=30万円
が税額から差し引かれます。若い相続人の負担を軽減する制度です。
国税庁「未成年者の税額控除」
短期間で相続が続いた場合の負担を軽減する制度です。
被相続人が、過去10年以内に相続により財産を取得し、その際に相続税が課税されている場合は、前回支払った相続税の一部を今回の税額から差し引けます。
例えば、5年前に父から相続し、その際に相続税を支払っていた場合、今回の相続で一定額の控除が受けられます。
国税庁「相次相続控除」
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