【知らないと損】火災保険の解約返戻金も相続税の対象?見落としがちなポイント

目次

  • 解約していない保険も相続税の対象に?
  • なぜ「実際に解約していない」のに課税されるのか?
  • 見落とされやすいケース:JA共済の建物更生共済
  • 申告漏れを防ぐためのチェックポイント
  • まとめ:実際に解約していなくても「財産」として扱われる
  • ■申告が必要か迷ったら、まずは専門家へご相談を
【知らないと損】火災保険の解約返戻金も相続税の対象?見落としがちなポイント
火災保険や建物共済は、万が一の火災などに備えるための保険ですが、実は「相続税」とも深い関係があります。特に、 相続が発生した時点で解約していなくても、解約返戻金相当額が相続財産として扱われることをご存じでしょうか?

本記事では、見落としやすい「火災保険の解約返戻金」の相続税上の取扱いについて詳しく解説します。

解約していない保険も相続税の対象に?

相続税法では、被相続人が亡くなった時点で 実際に受け取っていない財産でも、経済的な価値があるものは課税対象に含めます。
たとえば、建物にかけている火災保険(JA共済の建物更生共済など)には、「積立部分」と「掛け捨て部分」が存在します。このうち積立部分には解約返戻金が発生しており、たとえ解約していなくても、死亡時点での解約返戻金相当額が相続財産として評価されます。ただし、解約返戻金が全く存在しない掛け捨て型の契約は評価対象になりません。
さらに、一括払いで保険料を支払っている契約についても注意が必要です。
一括払いの保険は「前払いした保険料のうち、まだ期間が経過していない部分(未経過保険料)」が存在し、これは実質的に解約すれば戻る性質の金額です。
そのため、 未経過保険料相当額は“解約返戻金と同様の経済的価値”があるとみなされ、相続財産として評価されます。
特に長期契約の火災保険・共済では金額が大きくなるケースがあるため、見落としやすいポイントです。

参照:国税庁「建物更生共済契約に係る課税関係」

なぜ「実際に解約していない」のに課税されるのか?

相続税は、亡くなった時点で被相続人が持っていた財産を評価します。火災保険や共済契約には、「いつでも解約してお金に変えられる権利(経済的価値)」があります。
このため、「まだ解約していない=現金化していない」であっても、 相続人が承継できる経済的価値として、財産評価の対象になるのです。

見落とされやすいケース:JA共済の建物更生共済

群馬県でも多く加入されている「JA共済の建物更生共済」は、他の火災保険と違って貯蓄型の性質が強い契約が多いのが特徴です。
積立部分があるため、長年掛け続けると返戻金が数十万円〜数百万円になることもあります。実際、 税務調査で「申告漏れ」と指摘される代表的な項目のひとつです。

申告漏れを防ぐためのチェックポイント

相続が発生したら、まず以下を確認しましょう。
1. 被相続人名義の火災保険・共済契約があるか
2. 契約内容に「積立」「満期返戻金」「解約返戻金」などの記載があるか
3. 保険会社・共済組合に「相続発生日の解約返戻金相当額」を照会する
この照会により、相続税申告での正しい評価額を把握できます。

まとめ:実際に解約していなくても「財産」として扱われる

火災保険や共済の契約は、 実際にお金を受け取っていなくても、その時点で価値があると見なされるのが相続税のルールです。
特にJA共済などの貯蓄型契約は申告漏れが起きやすいため、相続が発生した際には専門家に確認を依頼するのがおすすめです。
群馬県でも「共済型保険」の加入者は多く、契約内容を理解した上で申告を行うことが大切です。
少しの確認で、 将来の税務トラブルを防ぐことができます。

■申告が必要か迷ったら、まずは専門家へご相談を

相続税申告は専門的な知識や判断が求められる場面も多く、ご不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。
当事務所では、お一人おひとりの状況に寄り添い、丁寧にサポートいたします。
相続税の申告が必要かどうか迷われた際も、どうぞお気軽にご相談ください。
この記事を監修した人
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税理士法人向田会計 代表社員 向田靖

向田会計は群馬県桐生市を拠点として、相続・贈与申告で年間50件以上の実績を持っています。満足のいく相続解決に向けて、常にお客様の立場に立った視点でサポートしております。
創業(1970年)からの経験と知識を、皆様のお役に立てるよう精一杯発揮し、より円滑な相続の解決と相続・贈与の申告を心掛けております。